映画『風の谷のナウシカ』は見れば見るほど新しい発見がます。そして知れば知るほどおもしろさが増していきます。環境問題やエコや平和などを考えるきっかけや解決のヒントが隠されています。人生に行き詰まったときや仕事で壁にぶち当たった時に見直してみるのがおすすめです。
「風の谷のナウシカ」の名言と秘話をまとめてみました。少し長いのですが是非最後までお付き合いください。
あらすじ
「火の七日間」と呼ばれる世界大戦で世界の文明は滅びた未来世界は、腐海(ふかい)と呼ばれる菌の森に覆われてしまった。生き残った人類は、腐海の放出する毒と、腐海に生息する巨大な虫におびやかされていた。主人公の「ナウシカ」は、「風の谷」という国に住む王族の姫。
ある夜、大国「トルメキア」の輸送機が「風の谷」に墜落する。輸送機には、「火の七日間」と呼ばれる世界大戦で世界を焼き尽くした「巨神兵(きょしんへい)」の体の一部が積まれていた。その翌日、輸送機を探しにきた「トルメキア」軍が谷を占拠する。「トルメキア」軍は「ナウシカ」の父親の「風の谷」の王「ジル」を殺害する。「トルメキア」の姫であり、軍の司令官「クシャナ」は「巨神兵」を「風の谷」で完成させる計画を立てる。
「ナウシカ」は捕虜となり、「トルメキア」へ移送されることになる。「トルメキア」の輸送機に乗せられ移動中に、敵国「ペジテ」の戦闘機の襲撃を受ける。「ペジテ」の戦闘機を撃退するが、輸送機は致命的な損傷を受けた。爆発する直前に「ナウシカ」は輸送機に積み込まれていた小型戦闘機「ガンシップ」で脱出する。
腐海に不時着した「ナウシカ」は「ベジテ」の戦闘機のパイロット「アスベル」と出会う。腐海の奥で、腐海の謎を「ナウシカ」と「アスベル」は知る。そして、二人は行動を共にする。
「風の谷のナウシカ」の原作漫画
映画「風の谷のナウシカ」の原作は宮崎駿監督の書いた漫画です。「アニメージュ」の1982年2月号から連載され、1994年の3月号で完結。1984年の映画公開をまたいで漫画は連載されています
登場人物
ナウシカ
アスベル
クシャナ
ユパ
大ババ様
クロトワ
ジル
ミト
ゴル
ギックリ
ムズ
ニガ
ラステル
ペジテ市長
ラステルの母
「風の谷のナウシカ」の名言
ナウシカの名言
相手の怒りを静めるために、自分を犠牲にする
ほら 怖くない
怖くない
ほらね 怖くない
ねっ 怯えていただけなんだよね
出典:監督 脚本 宮崎駿 『風の谷のナウシカ』(1984年公開)
キツネリス「テト」との出会いのシーン。キツネりリスのお名前は「テト」。「テト」は人間に恐怖心をもっているためナウシカを威嚇する。ナウシカは一度自分の指を噛ませることで「テト」を安心させ、心を通わせる。
激痛に耐えながらも相手を気遣う名言
お前やさしい子
私は大丈夫
出典:監督 脚本 宮崎駿 『風の谷のナウシカ』(1984年公開)
「王蟲」の子を取り返すシーンで「王蟲」の子が親元に帰ろうとするのを身を挺してとめる際に酸の海で足を焼かれながら放つ一言。
大ババ様の名言
映画「風の谷のナウシカ」の名脇役といえば、大ババ様。「風の谷」を愛する名言を残している。
自分の命と引き換えに、国を守る名言
殺すがいい
めしいの年寄りだよ
簡単なものだろう
ジルを殺したように
出典:監督 脚本 宮崎駿 『風の谷のナウシカ』(1984年公開)
「クシャナ」率いる「トルメキア軍」に占拠された「風の谷」。軍隊の前で自分の身を顧みずに国王「ジル」が殺された真実を伝え国民の闘志に火をつける。
奇跡を伝える名言
なんといういたわりと友愛じゃ
王蟲が心を開いておる
子供達よ わしのめしいた目の代わりに 見ておくれ
出典:監督 脚本 宮崎駿 『風の谷のナウシカ』(1984年公開)
「王蟲」は「トルメキア軍」に子供をさらわれ暴走する。その暴走を止めるため「ナウシカ」が自分の命と引き換えに「王蟲」の子を群れに返す。「ナウシカ」の献身的な愛に「王蟲」は暴走を止める。そのあまりの奇跡場面は、目の見えない大ババ様にも空気を通して伝わる。
ユパの名言
最強の剣士のしびれる一言
敵の隊長:ユパだ!打ち取って名をあげろ
ユパ:(隊長の喉元に剣を突きつけ)降伏しろ もうコルベットは戻らぬ
敵の隊長:つ強い
出典:監督 脚本 宮崎駿 『風の谷のナウシカ』(1984年公開)
ユパの強さを証明する名シーン。自分の何倍の敵を一瞬で制圧する。
経験と思いやりからくる一言
ナウシカ 落ち着け
今戦えば谷の者は皆殺しになろう 生き延びて機会を待つのだ出典:監督 脚本 宮崎駿 『風の谷のナウシカ』(1984年公開)
父親を殺された「ナウシカ」にかける一言。修羅場を何度も乗り越えたものでなければこの一言はでてこない。
番外編
クロトワの名言
腐ってやがる
出典:監督 脚本 宮崎駿 『風の谷のナウシカ』(1984年公開)
腐った巨神兵に向けて一言。
ララランラランの名曲
ラン、ランララランランラン
ララランラララン
ラン、ランララランランラン
ララララランランラン
出典:監督 脚本 宮崎駿 『風の谷のナウシカ』(1984年公開)
「風の谷のナウシカ」の秘話
ラン、ランララランランランの歌にはタイトルがある。
「遠い日々」「ナウシカレクイエム」「王蟲との交流」という曲名。「王蟲」との出会いの回想シーンでは「遠い日々」。シーンによって曲名が変わり復活シーンでは「ナウシカレクイエム」。腐海で「王蟲」の触手に包まれるシーンでは「王蟲との交流」という曲名。
ラン、ランララランランランの歌は実は、作曲家「久石譲」の娘が歌っていた
ラン、ランララランランランの歌「ナウシカレクイエム」「久石譲」の娘「麻衣」が4歳の時に歌っていた。麻衣は「うたうまい」という芸名で動揺を広める活動もしている。「もののけ姫」「崖の上のポニョ」などの歌も歌っている。
ナウシカが胸が大きいのは民が亡くなる時抱きしめてあげるため
宮崎駿監督は「抱きしめた時に、安心して死ねる。そんな胸じゃないといけないと思ってるんですよ。」と言っている。
ナウシカのモデルは境中納言物語の「虫愛づる姫君」
「虫愛づる姫君」は蝶々では無く、毛虫をかわいがる変わったお姫様の話。ナウシカも菌類や虫に興味をもっている。虫に興味を持つことは常識に囚われず真実を見ることができる事に繋がっている。
王蟲の声は、「布袋寅泰」のギターだった
王蟲の鳴き声は、「布袋寅泰」の演奏するギターで出していた。
久石譲に「ギターで泣いてくれ」と頼まれた。
ナウシカの住む「風の谷」はエコライフ・ロハスの見本だった
ナウシカの住む風の谷は、自給自足の生活をしています。風の谷の中に畑を作り、家畜を育て森の林から切り出した薪を使った暖炉を使い生活をしています。武器を作る時も王蟲の殻を再利用します。また、ガンシップ(飛行機)のコクピットの窓にも王蟲の抜け殻(目の部分)が使われています。
映画に出てくる風の谷の人々は、みんな素敵な顔をしています。それは、自分達の作る限られたモノに満足しているからでしょう。「風の谷」は自給自足であり、エコライフ・ロハスで見習いたい理想の社会です。
「風の谷のナウシカ」の謎
ユパ様は不死身
ナウシカに腕を剣で刺されたユパ様。いつ傷は治ったのでしょうか。その後、飛行機の上でガンガン戦ってます。実はユパ様は不死身I?
腐海の底がスペインのサグラダファミリアの内部にそっくり
宮崎駿監督が多少なりともガウディの影響を受けているのではないのでしょうか。腐海の底とサグラダファミリアの内部がとても似ています。

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最後のシーンでナウシカの服が青色に変わる理由
ナウシカの服は、王蟲の血で青色に染まったため。
ナウシカとクシャナの名前に隠された謎
二人の名前はアナグラムになっている
ナウシカ(Nausicaa)を入れ替えるとクシャナ(Cusianaa)になる。
ナウシカとクシャナという二人の対称的な女神
宮崎駿作品に出てくる二人の対称的な女神
ナウシカとクシャナ。「もののけ姫」にもサンとエボシ御前という二人の対称的な女神が出てくる。
ジブリパークの「風の谷のナウシカ」のアトラクションはどうなるのか
2020年に愛知県の長久手市の「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」がジブリパークに生まれ変わる話が出ています。「風の谷のナウシカ」のアトラクションはどんなものができるのでしょうか。実物大の王蟲や巨神兵など見てみたいですね。また、風の谷の暮らしや腐海を再現などもいいかもしれません。「風の谷のナウシカ」では菌類や虫が巨大化しています。菌類や虫の博物館などもいいかもしれませんね。空を飛ぶメーベに乗れたり、ドローンやVRを使ったバーチャルメーベなども嬉しいです。
風の谷のナウシカが新作歌舞伎になる
風の谷のナウシカが新作歌舞伎になることが発表されました。